メルハウス(8/27)

    

ところが翌年、
その貸別荘は、ルールが厳しくなっていました。
〈ベットルームには入れてはいけない〉(←どうせ寝ないから関係ないけど)
〈デッキに出してはいけない〉
ワンコが居るので、特に夕食はお店へ食べに行くことができません。
デッキでのバーベキューを楽しみにしていたのに・・・
他にも〈あれダメ〉〈これダメ〉etc・・・
チェックインの段階での説明だったので
「うるせー!だったらパンフにそう買いとけ!!」とタンカを切って帰ろうかと
家族を振り返ってみたら・・・
両親も、ワンコを抱いた妹も、とっても悲しそうな顔で私を見ていました。
たぶん、私が切れるのを心配してでしょう。
怒りをグッとこらえ、契約書にサインをし
「まぁ、なんとかなるよ」と引きつった顔で笑ったのを覚えています。

もちろん、何とかなるはずはなく
前年より1泊増やしてしまった、3泊4日、地獄の旅行になったのですが。

トイレと寝る場所の問題以外では、メルモはとってもお利口さんでした。
軽井沢銀座で、ひたすらお買い物をしている家族を
暑い中、私とジッと待つこともできたし
レストランでも、せいぜい氷を欲しがる程度で、後は、静かに寝ていてくれるし
ドックランでは、芝生の上を
「やっぱりコイツもワンコなんだなぁ」などと父に感心されるほど駆け回り
千ヶ滝を1時間近くハイキングしても、文句ひとつ言わず(?)歩き続けるし
帰りの渋滞でも、
「まだぁ~、もう飽きた。座りすぎて身体が痛い~」
と言う家族を無視し、ひたすら眠り続けてくれたし。
どう考えても、人間より「お利口さん」な訳で。

でも、この事があって、私は
「もう二度とゴメンだ」と強く思ってしまいました。
メルモもそう思っているはず。
だから、お小遣いを削ってでも、自分の別荘が欲しくなったのです。
幸いにも、今の別荘では、初めからトイレケースでトイレをしてくれました。
寝る場所も、そのつど自分で決め、グッスリ寝てくれる。
父もワンコを横に置いて、今までしてくれなかったDYIをし
母は、ここに行けば、日常の家事をしないで済むし
妹は、なぜか体力が付き、花いじりもするようになった。
だからここを私達家族は
「メルハウス」と呼んでいるのです。

私は・・・
食事の支度、往復の運転、庭作り・・・・
楽しいけど結構ハード(^^;)




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